①はじめに

宅建の合格に必要な勉強時間は初学者で、独学の場合400時間〜500時間、通信講座や個別指導を利用した場合300〜400時間が目安となります。別の記事で1年、半年(6ヶ月)、3ヶ月の勉強期間の場合のスケジュールを書きましたが、ここでは一般的な勉強期間よりやや短い期間である5ヶ月、5月中旬から勉強を始めて合格を目指す場合のスケジュールを詳しく解説していきます。

➁どの分野から勉強を始めるべきか

宅建の試験範囲は権利関係、宅建業法、法令上の制限・税・その他の3分野あり、どの分野から勉強を始めるかは一般的には権利関係か宅建業法の2択となっております。

多くの予備校のカリキュラムでは権利関係から始める場合が多いです。なぜかというと権利関係(民法)の知識が前提となっている宅建業法の分野が一部あるためです。ただし、権利関係は宅建の試験範囲の中で1番難しく、勉強が苦手な場合取り組みにくいと感じる方が多くいるため、1番取り組みやすく簡単な宅建業法から勉強を始める方もいます。必ず権利関係から始めなければいけない、宅建業法から始めなければならない、ということはありません。

宅建オンライン家庭教師では生徒様は勉強が苦手な方が多いため、初学者の指導をする場合は基本的には宅建業法から始めておりますが、ある程度の前提知識がある生徒様の場合は権利関係から始めることもあります。

③宅建業法から始める場合の
スケジュール例

12月後半~1月末の1ヶ月半は宅建業法
2月前半〜3月末までの2ヶ月は法令上の制限
4月前半〜6月前半までの2ヶ月半は権利関係
6月後半の2週間は全範囲の総復習
7月前半~8月前半の6週間は年度別過去問
8月後半〜9月末の6週間は年度別過去問の総復習
10月前半の2週間は予想問題集
10月第3週の日曜日の試験までは全ての総復習

以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月を全て4週として考えます。

宅建業法から始める場合の10ヶ月の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
12月
第3週宅建業の意味
事務所の設置
免許
第4週事務所以外の場所の規制
宅建士
1月
第1週営業保証金
弁済業務保証金
第2週媒介・代理契約
広告の規制
第3週重要事項説明
37条書面
その他規制
第4週自ら売主制限
監督・罰則
2月
第1週都市計画法(前半)
第2週都市計画法(後半)
第3週建築基準法(前半)
第4週建築基準法(後半)
3月
第1週国土利用計画法
農地法
第2週土地区画整理法
盛土規制法
第3週地価公示法
不動産関係評価基準
第4週
その他(5点免除)
4月
第1週意思表示
制限行為能力者
時効
第2週代理
債務不履行
第3週危険負担
弁済
相続
第4週物権変動
不動産登記法
5月
第1週抵当権
保証・連帯債務
第2週共有
区分所有法
賃貸借
第3週借地借家法(借家)
第4週借地借家法(借地)
6月
第1週不法行為
請負
委任
第2週債権譲渡
相殺
民法その他
第3週全範囲の総復習
第4週全範囲の総復習
7月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問3年分
第2週年度別過去問3年分
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

④権利関係から始める場合の
スケジュール例

12月後半~2月後半の2ヶ月半は権利関係
3月前半〜4月前半までの1ヶ月半は宅建業法
4月後半〜6月前半までの2ヶ月は法令上の制限
6月後半の2週間は全範囲の総復習
7月前半~8月前半の6週間は年度別過去問
8月後半〜9月末の6週間は年度別過去問の総復習
10月前半の2週間は予想問題集
10月第3週の日曜日の試験までは全ての総復習

以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月を全て4週として考えます。

権利関係から始める場合の10ヶ月の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
12月
第3週意思表示
制限行為能力者
時効
第4週代理
債務不履行
1月
第1週危険負担
弁済
相続
第2週物権変動
不動産登記法
第3週抵当権
保証・連帯債務
第4週共有
区分所有法
賃貸借
2月
第1週借地借家法(借家)
第2週借地借家法(借地)
第3週不法行為
請負
委任
第4週債権譲渡
相殺
民法その他
3月
第1週宅建業の意味
事務所の設置
免許
第2週事務所以外の場所の規制
宅建士
第3週営業保証金
弁済業務保証金
第4週媒介・代理契約
広告の規制
4月
第1週重要事項説明
37条書面
その他規制
第2週自ら売主制限
監督・罰則
第3週都市計画法(前半)
第4週都市計画法(後半)
5月
第1週建築基準法(前半)
第2週建築基準法(後半)
第3週国土利用計画法
農地法
第4週土地区画整理法
盛土規制法
6月
第1週地価公示法
不動産関係評価基準
第2週
その他(5点免除)
第3週全範囲の総復習
第4週全範囲の総復習
7月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問3年分
第2週年度別過去問3年分
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

⑤スケジュール例の解説

どちらのスケジュールであっても年度別の過去問(本番と同じ形式の50問で勉強していく期間)に入る前の勉強期間は宅建業法は1ヶ月半、法令上の制限・税・その他は2ヶ月、権利関係は2ヶ月半です。
上記の期間では、テキストで学び、過去問で問題を解き、理解しながら知識を定着させていきます。大事なのはテキストで学習した範囲はその日のうちにすぐに過去問に取り組むことです。日を空けずに必ず行ってください。
たまに「勉強を始めたばかりの最初の頃はテキストを眺めるだけでなんとなくイメージを掴めれば良いよ」という人がいますがそんなこと余裕はありません。テキスト見たらすぐに問題演習をしてください。
年度別の過去問に入る前に分野別の過去問集で必ず95%以上の正答率になるまでやり込んでください。

以上のスケジュールはギリギリなので、余裕を持って取り組むためにも可能であれば前倒しでドンドン進めてください。

⑥勉強時間の目安

6月前半までの勉強時間の目安
独学の場合、1日あたり1時間~1時間半、1週間あたり10時間〜12時間、通信講座や個別指導を利用した場合1日あたり45分〜1時間、1週間あたり7時間〜10時間です。1週間の勉強量は、テキストのページで言うと60ページ前後、問題数で言うと17問前後です。1週間でこの範囲の量をゼロから学び、ほぼ完璧になるまで仕上げなければなりません。

6月後半~9月末までの勉強時間の目安
1日あたり1時間半です。

10月〜試験前日までの勉強時間の目安
1日あたり2時間です。ラストスパートとして頑張りましょう。

⑦まとめ

上記のスケジュールは一例ですが、どのくらいのペースでどのくらいの勉強時間、勉強量をしなければならないのかイメージがついたのではないでしょうか。宅建の勉強期間の一般的な目安である半年よりも長く、1年よりもやや短い10ヶ月のスケジュールの例を紹介しました。10ヶ月の勉強期間があれば、社会人で仕事が忙しい人でも多少の余裕をもって勉強できる期間と言えるでしょう。宅建は近年難易度が上がっており、昔よりもそれぞれの単元を以前よりも深く、正確に、細かく理解し覚えていく必要があります。早めに勉強に取り組むことをオススメします。

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