宅建試験に挑戦しようと思ったものの、「何から始めればいいの?」「テキストは何を買えばいい?」「どの順番で勉強すれば合格できる?」と悩んでいる方は多くいらっしゃると思います。

実際、初学者が最初につまずく原因の多くは、勉強量ではなく勉強の順番がわからないことです。間違った順番で勉強を始めてしまうと、遠回りになり、途中で挫折してしまう人も少なくありません。そこでこの記事では、宅建の勉強を始めるところから合格するまでの流れを、初学者向けに順番に解説します。

宅建の勉強は次の流れで進めるのが理想です。

この記事では、それぞれのステップで「何をすべきか」を簡潔に解説し、詳しい勉強方法は関連記事で紹介しています。「最短ルートで宅建に合格したい」「勉強の順番で失敗したくない」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

①まずは宅建試験を知ろう

宅建試験の概要

まずは宅建試験がどのような試験なのかを簡単に知っておきましょう。宅建試験は、毎年1回、例年10月に実施される国家資格試験です。試験時間は2時間で、四肢択一式(マークシート方式)の全50問が出題されます。また、宅建試験は誰でも受験することができ、年齢・学歴・実務経験などの受験資格はありません。

試験の申込期間や試験日、合格発表日などは毎年発表されますので、勉強を始める前に一度確認しておきましょう。

宅建の問題構成

試験科目問題数問題番号
権利関係14問問1〜問14
法令上の制限8問問15〜問22
税、その他 3問問23〜問25
宅建業法 20問問26〜問45
免除科目5問問46〜問50

宅建の合格率

実施年度合格点(正答率)合格率
2025年(令和7年)33点(66%)18.7%
2024年(令和6年)37点(74%)18.6%
2023年(令和5年)36点(72%)17.2%
2022年(令和4年)36点(72%)17.0%
2021年12月(令和3年12月)34点(68%)15.6%
2021年10月(令和3年10月)34点(68%)17.9%
2020年12月(令和2年12月)36点(72%)13.1%
2020年10月(令和2年10月)38点(76%)17.6%
2019年(令和元年)35点(70%)17.0%
2018年(平成30年)37点(74%)15.6%
2017年(平成29年)35点(70%)15.6%
2016年(平成28年)35点(70%)15.4%

合格点は毎年固定ではなく、その年の問題の難易度によって変動します。そのため、「35点取れば必ず合格」といった試験ではありません。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
2026年(令和8年)宅建試験の申込みから合格発表までのスケジュール
宅建の申込者数、受験者数、合格者数、合格率(年度別・男女別・年代別・職業別)

➁宅建の合格までに必要な勉強時間

宅建の合格までに必要な勉強時間の目安は初学者で400時間〜500時間です。法学部出身や不動産業界に勤めて実務経験がある方はこれより短くなる傾向があります。逆に勉強に自信が無い方はこれよりも長くなる傾向があります。

勉強期間はどれくらい必要?

フルタイムで働いている社会人の目安は6ヶ月〜12ヶ月です。1日あたりの勉強時間は12ヶ月であれば1日1時間〜1.5時間、9ヶ月であれば1.5時間〜2時間、6ヶ月であれば2時間〜3時間です。学生や主婦、会社経営者など、比較的時間を自由に使える人であれば、上記の期間よりも短期間で合格することができます。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
宅建の勉強時間の目安と勉強期間別(1年・6ヶ月・3ヶ月)のスケジュール例
宅建の勉強時間は何時間?必要時間と勉強期間の目安

③勉強を始める前に用意する教材

まずはテキストと分野別過去問題集を購入しましょう。宅建の試験範囲は大きく分けて3分野あります。①宅建業法②法令上の制限・税・その他③権利関係です。この3分野についてそれぞれテキストと分野別過去問題集を用意する必要があるため計6冊になります。テキストと問題集が1冊にまとまっている教材もありますが、一つ一つの内容が薄くなってしまい、合格に十分な知識が身につきませんので避けてください。

宅建の入門編の初めの1冊のようなものもたくさんありますが、それらは不要です。テキストと分野別過去問題集で十分初学者向けの内容になっているからです。入門編の書籍を読む時間をテキストの読み込み、問題演習に当てた方が効率よく勉強を進めることができます。

年度別過去問題集や予想問題集は勉強を進めたら購入する必要はありますが、まずはテキストと分野別過去問題集の6冊セットだけでOKです。年度別過去問題集や予想問題集は、必要なタイミングになってから購入すれば問題ありません。

④合格までの勉強手順

宅建の勉強の全体像

①分野別過去問題集とテキストで基礎・標準を固める

② 年度別過去問題集で50問形式に慣れ、応用・発展問題にも対応できる実戦力を身につける

③予想問題集で今年の傾向に合わせて最後の総仕上げを行う

これが基本的な流れとなります。勉強時間、勉強期間の配分は①が5、②が4、③が1が目安となります。

以下それぞれについて詳しく説明していきます。

分野別過去問題集

まずは分野別過去問題集とテキストで勉強を始めていきます。分野別過去問題集から始める理由は、テキストで学んだ内容をすぐに過去問で確認できるため、知識が定着しやすいからです。また、分野別過去問題集は基礎・標準レベルの重要問題を中心に収録しているため、初学者が基礎を固めるのに適しています。一方、年度別過去問題集から始めると、発展問題にも取り組むことになり、学習効率が落ちてしまいます。

分野別過去問題集の取り組み方の基本は「テキストでインプット → 分野別過去問題集でアウトプット」です。テキストで1単元を読んだら休憩を挟まずにすぐに問題に取り組んでください。インプットとアウトプットを繰り返すことにより知識の定着を図ります。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
【宅建】分野別過去問題集の正しいやり方|何周する?伸びる解き方を解説

年度別過去問題集

年度別過去問題集は、分野別過去問題集で基礎・標準レベルの問題を十分に固めてから取り組みます。基礎が不十分なまま始めると、難しい問題に振り回され、復習する範囲も広がってしまうため、効率よく実力を伸ばせません。必ず「分野別でやることがなくなった」と言えるレベルまで仕上げてから年度別に進んでください。

年度別過去問題集に取り組む目的は、次の4つです。
① 本試験と同じ50問形式・制限時間に慣れる
② 分野別では気づきにくかった得意・苦手を把握し、苦手分野を潰す
③ 分野別過去問題集にあまり収録されていない応用・発展問題に取り組み、細かな知識や対応力を身につける
④ 本試験で解くべき問題と捨てるべき問題を見極める力を養う

年度別過去問題集は、一度解いて丸付けをして終わりではありません。間違えた問題や迷った問題を中心に何度も解き直し、本試験で安定して合格点を取れる状態まで仕上げてください。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
【宅建】年度別過去問題集はいつから始める?予想問題集はやるべき?

予想問題集

予想問題集は分野別・年度別を終わった後、最後の仕上げとして試験の直前期、目安としては10月に入ってから取り組みます。それまでは年度別をやりこんでください。

年度別では学習できない、最新の法改正の問題や統計の問題は予想問題集で学習し、身につけていきます。逆に言えば上記の①と②以外は年度別で完璧に仕上げているはずです。年度別をきちんと仕上げれば予想問題集でも本番の試験時間である2時間を大幅に下回る1時間15分前後で40点以上は取れるはずです。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
【宅建】年度別過去問題集はいつから始める?予想問題集はやるべき?

⑤おすすめの教材

分野別過去問題集・テキスト

出る順宅建士ウォーク問過去問題集
(東京リーガルマインド)

(例年12月中旬~1月上旬頃発売)

出る順宅建士合格テキスト
(東京リーガルマインド)

(例年12月中旬~1月上旬頃発売)

分野別過去問題集とテキストは6冊の分冊あれば基本的に有名予備校のものであればどれでも大丈夫ですが、宅建オンライン家庭教師では解説のわかりやすさ、収録されている問題の選定などの観点からLECの教材をお勧めしています。

年度別過去問題集

わかって合格(うか)る宅建士 過去問12年PLUS(プラス)
(TAC出版)
(例年1月下旬頃発売)

過去12年分・14回分の本試験問題を収録しており、年度別過去問題集の中でも収録数はトップクラスです。問題編と解答・解説編は、それぞれ6年分・7回分ずつに分かれた合計4分冊構成で、切り離して使用できます。解答用紙も収録されているため、本試験に近い形式で取り組めます。統計問題については、Webから最新版をダウンロードして対策できます。

予想問題集

出る順宅建士 当たる!直前予想模試
(東京リーガルマインド)
(例年6月頃発売)

みんなが欲しかった!宅建士の直前予想模試
(TAC出版)
(例年5月頃発売)

予想問題集は多数あり、中にはあまりにも難しすぎるものもありますが、この2冊は本番の難易度に近い良質な問題が収録されています。また、この2冊は、1回分ごとに問題用紙を取り外すことができ、より本番に近い形式で取り組むことができます。予想問題集でしっかり法改正の問題や統計問題の対策をしましょう。

⑥まとめ

宅建試験は、やみくもに勉強を始めるのではなく、正しい順番で学習を進めることが大切です。最後に、もう一度ロードマップを確認しましょう。

①宅建試験を知る
②勉強時間・勉強期間を決める
③教材を準備する
④分野別過去問題集で基礎を固める
⑤年度別過去問題集で実戦力を身につける
⑥予想問題集で最終仕上げを行う
⑦本試験

初学者の方は、この流れに沿って勉強を進めれば、「次に何をすればいいのか分からない」という状態になることはありません。なお、本記事では全体の流れを解説しましたが、それぞれのステップには勉強方法や注意点があります。各項目で紹介した関連記事も参考にしながら、一つずつ着実に学習を進め、宅建合格を目指しましょう。

⑦独学での勉強に不安がある方へ

この記事では、宅建試験の勉強方法や合格までの流れをご紹介しました。もし、「自分一人でこの勉強法を実践できるか不安」「今の勉強方法が本当に合っているのか分からない」と感じている方は、2年連続合格率80%超の宅建オンライン家庭教師もご検討ください。

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