①はじめに

9ヶ月は、間に合う人と間に合わない人がはっきり分かれる期間です。

余裕があるようで中途半端になりやすく、インプットが長引く/復習が薄い/過去問の反復が足りない――この3つが重なると、進んでいるのに点につながらない“伸びない構造”が出来上がります。

この記事は、9ヶ月で“進んでいるのに点にならない構造”を作らないための、積み上げ方の型を整理します。

9ヶ月は、早く進むよりも 同じ手順で積み上がる形 を維持できるかどうかで差がつきます。

この記事は「宅建業法から始めるルート」と「権利関係から始めるルート」の2パターンでスケジュール例を用意しています。次の②で、あなたのスタート分野を決めてから読み進めてください。

➁どの分野から勉強を始めるべきか

宅建の試験範囲は 権利関係/宅建業法/法令上の制限・税・その他 の3分野です。9ヶ月は中途半端に崩れやすい期間なので、基本は 宅建業法から を推します。宅建業法で回転(理解→演習→復習)を作っておけば、その後の法令・税も同じ型で進められます。結果として権利関係に入ったときも止まりにくくなります。
勉強が得意な方・民法に慣れている方は 権利関係から 始めるのも合います。その場合は「分かった」で進まず、必ずその週のうちに過去問で確認してください。

 宅建業法から始める人:
 権利関係から始める人:

③宅建業法から始める場合の
スケジュール例

この表は“範囲の予定”ではなく、毎週『理解→過去問→解き直し』まで終えるための目安です。各週の最後に、その範囲の過去問で正答率を確認し、間違いは翌週も解き直して回収してください。範囲を進めるより、回転を止めないことが最優先です。

1月後半~2月第3週:宅建業法(5週間)
2月第4週~4月前半:法令上の制限・税・その他(7週間)
4月後半~6月第3週:権利関係(9週間)
6月第4週~7月第1週:全範囲の総復習(2週間)
7月第2週~8月第3週:年度別過去問(6週間)
8月第4週~9月末:年度別過去問の総復習(5週間)
10月前半:予想問題集(2週間)
10月第3週~本番:全範囲の総復習

※以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月をすべて4週として考えます。

宅建業法から始める場合の9ヶ月の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
1月
第3週宅建業の意味
事務所の設置
免許
事務所以外の場所の規制
第4週宅建士
営業保証金
弁済業務保証金
2月
第1週媒介・代理契約
広告等の規制
重要事項説明
第2週37条書面
その他規制
自ら売主制限
第3週住宅瑕疵担保履行法
報酬額の制限
監督・罰則
第4週都市計画法(前半)
3月
第1週都市計画法(後半)
建築基準法(前半)
第2週建築基準法(後半)
第3週国土利用計画法
農地法
第4週土地区画整理法
盛土規制法
4月
第1週地価公示法
不動産関係評価基準
第2週
その他(5点免除)
第3週意思表示
制限行為能力者
時効
第4週代理
債務不履行
危険負担
弁済
5月
第1週契約不適合責任
相続
物権変動
第2週不動産登記法
抵当権
第3週保証・連帯債務
共有
区分所有法
第4週賃貸借
借地借家法(借家)
6月
第1週借地借家法(借地)
第2週不法行為
請負
委任
第3週債権譲渡
相殺
民法その他
第4週全範囲の総復習
7月
第1週全範囲の総復習
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問3年分
第3週年度別過去問3年分
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

④権利関係から始める場合の
スケジュール例

この表は“範囲の予定”ではなく、毎週『理解→過去問→解き直し』まで終えるための目安です。各週の最後に、その範囲の過去問で正答率を確認し、間違いは翌週も解き直して回収してください。範囲を進めるより、回転を止めないことが最優先です。

1月後半~3月第3週:権利関係(9週間)
3月第4週~4月末:宅建業法(5週間)
5月~6月第3週:法令上の制限・税・その他(7週間)
6月第4週~7月第1週:全範囲の総復習(2週間)
7月第2週~8月第3週:年度別過去問(6週間)
8月第4週~9月末:年度別過去問の総復習(5週間)
10月前半:予想問題集(2週間)
10月第3週~本番:全範囲の総復習

※以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月をすべて4週として考えます。

権利関係から始める場合の9ヶ月の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
1月
第3週意思表示
制限行為能力者
時効
第4週代理
債務不履行
危険負担
弁済
2月
第1週契約不適合責任
相続
物権変動
第2週不動産登記法
抵当権
第3週保証・連帯債務
共有
区分所有法
第4週賃貸借
借地借家法(借家)
3月
第1週借地借家法(借地)
第2週不法行為
請負
委任
第3週債権譲渡
相殺
民法その他
第4週宅建業の意味
事務所の設置
免許
事務所以外の場所の規制
4月
第1週宅建士
営業保証金
弁済業務保証金
第2週媒介・代理契約
広告等の規制
重要事項説明
第3週37条書面
その他規制
自ら売主制限
第4週住宅瑕疵担保履行法
報酬額の制限
監督・罰則
5月
第1週都市計画法(前半)
第2週都市計画法(後半)
建築基準法(前半)
第3週建築基準法(後半)
第4週国土利用計画法
農地法
6月
第1週土地区画整理法
盛土規制法
第2週地価公示法
不動産関係評価基準
第3週
その他(5点免除)
第4週全範囲の総復習
7月
第1週全範囲の総復習
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問3年分
第3週年度別過去問3年分
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

⑤スケジュール例の解説

9ヶ月は、間に合う人と間に合わない人が分かれる期間です。進んでいるのに点につながらない人は、だいたい「復習」と「反復」が薄いです。

この表の目的

目的は「進度」より「積み上がる形」を維持することです。回転を止めない人だけが後半で伸びます。

使い方(毎週やること)

・今週の範囲をテキストで理解する
・今週のうちに該当範囲の過去問で確認し、間違いは翌週も解き直して回収する

週1回だけ確認すること

・間違いが「見直したつもり」で終わっていないか
・同じ論点を翌週に解き直しているか
・年度別過去問に入った後、反復回数が足りているか

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⑥勉強時間の目安

9ヶ月は「進んでいるのに点にならない」状態になりやすい期間。復習と解き直しまで回せる時間を最初から確保してください。

インプット期(テキスト+分野別過去問)
・独学:1日 1.5〜2時間(週 10〜14時間)
・通信講座・個別指導:1日 1〜1.5時間(週 7〜10時間)
・目安量:週 65〜85ページ/過去問 30〜40問

アウトプット期(年度別過去問)
・1日 2時間前後(週 14時間前後)
・目安:週 2回分(解き直し込み)

直前期(予想問題・総復習)
・1日 2.5〜3時間

⑦まとめ

このスケジュール表は、「予定を守ること」よりも、点が伸びる手順(理解→演習→復習)が回っているかを確認するためのものです。勉強期間が長くても短くても、失速する人に共通しているのは「努力不足」ではなく、回転が止まっているのに気づけないことです。
特に崩れやすいのは次の3つです。

・テキスト中心になって、過去問が後回しになっている
・復習が“まとめてやる”になり、解き直しが積み上がらない
・過去問に入ってから、反復の回数が足りない(解いたままになっている)

逆に言うと、毎週やることはシンプルです。

・今週の範囲は、今週のうちに過去問で確認する
・間違えた問題は、翌週以降も触れる前提で残す
・「やった」ではなく「解ける状態」に寄せる

ここが回っていれば、どの勉強期間でも後半で伸びます。回っていなければ、どれだけ予定通りに進んでも点は安定しません。もし今、

「このペースで間に合うのか」
「過去問に入るタイミングが合っているのか」
「復習が積み上がっている実感がない」

このどれかが少しでもあるなら、一度だけ“現在地”を整理してから進めると、その後の迷いが消えます。

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