この記事のスケジュール例は「その通りにやれば受かる表」ではありません。
いまの自分に合う回し方(順番・分量・復習周期)を作るための土台です。
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①はじめに

12ヶ月は、時間があるように見えて、実は“最も静かに失速する層”です。

復習が薄いまま進む/過去問に入る基準が曖昧になる/分野配分が崩れても気づかない――こうしたズレが積み上がると、後半で伸びない構造が完成します。

この記事は、12ヶ月で起きやすい“静かな伸び止まり”を防ぎ、積み上げの型を作るための設計図です。

12ヶ月は焦らず進められる反面、崩れても表面化しにくい期間。だからこそ最初に、順番 と 回転(理解→演習→復習) を固定しておくことが、最も安全で確実な進め方になります。

この記事は「宅建業法から始めるルート」と「権利関係から始めるルート」の2パターンでスケジュール例を用意しています。次の②で、あなたのスタート分野を決めてから読み進めてください。

➁どの分野から勉強を始めるべきか

宅建の試験範囲は 権利関係/宅建業法/法令上の制限・税・その他 の3分野です。どの分野から始めるかで迷う方が多いですが、基本は 宅建業法から始める のが最も安定します。
宅建業法は取り組みやすく、点に直結しやすい分野です。最初にここで 回転(理解→演習→復習) の型を作っておくと、その後どの分野に入っても崩れにくくなります。
一方で、勉強が得意な方・民法に慣れている方は 権利関係から始める 進め方も合います。

ただし権利関係は最初につまずきやすい分野なので、「進度」よりも その週のうちに過去問で確認して回すことを前提に進めてください。

 宅建業法から始める人:
 権利関係から始める人:

③宅建業法から始める場合の
スケジュール例

この表は“範囲の予定”ではなく、毎週『理解→過去問→解き直し』まで終えるための目安です。各週の最後に、その範囲の過去問で正答率を確認し、間違いは翌週も解き直して回収してください。範囲を進めるより、回転を止めないことが最優先です。

10月後半~11月末:宅建業法(1ヶ月半)
12月~2月前半:法令上の制限・税・その他(2ヶ月半)
2月後半~5月前半:権利関係(3ヶ月)
5月後半~6月前半:全範囲の総復習(1ヶ月)
6月後半~8月第1週:年度別過去問(7週間)
8月第2週~9月末:年度別過去問の総復習(7週間)
10月前半:予想問題集(2週間)
10月第3週~本番:全範囲の総復習

※以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月をすべて4週として考えます。

宅建業法から始める場合の1年の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
10月
第3週宅建業の意味
事務所の設置
免許
第4週事務所以外の場所の規制
宅建士
営業保証金
11月
第1週弁済業務保証金
媒介・代理契約
広告等の規制
第2週重要事項説明
37条書面
第3週その他規制
自ら売主制限
第4週住宅瑕疵担保履行法
報酬額の制限
監督・罰則
12月
第1週都市計画法(前半)
第2週都市計画法(後半)
第3週建築基準法(前半)
第4週建築基準法(後半)
1月
第1週国土利用計画法
農地法
第2週土地区画整理法
第3週盛土規制法
地価公示法
第4週不動産関係評価基準
2月
第1週
第2週その他(5点免除)
第3週意思表示
制限行為能力者
第4週時効
代理
3月
第1週債務不履行
危険負担
弁済
第2週契約不適合責任
相続
第3週物権変動
不動産登記法
第4週抵当権
保証・連帯債務
4月
第1週共有
区分所有法
第2週賃貸借
第3週借地借家法(借家)
第4週借地借家法(借地)
5月
第1週不法行為
請負
委任
第2週債権譲渡
相殺
民法その他
第3週全範囲の総復習
第4週全範囲の総復習
6月
第1週全範囲の総復習
第2週全範囲の総復習
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
7月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

④権利関係から始める場合の
スケジュール例

この表は“範囲の予定”ではなく、毎週『理解→過去問→解き直し』まで終えるための目安です。各週の最後に、その範囲の過去問で正答率を確認し、間違いは翌週も解き直して回収してください。範囲を進めるより、回転を止めないことが最優先です。

10月後半~1月前半:権利関係(3ヶ月)
1月後半~2月末:宅建業法(1ヶ月半)
3月~5月前半:法令上の制限・税・その他(2ヶ月半)
5月後半~6月前半:全範囲の総復習(1ヶ月)
6月後半~8月第1週:年度別過去問(7週間)
8月第2週~9月末:年度別過去問の総復習(7週間)
10月前半:予想問題集(2週間)
10月第3週~本番:全範囲の総復習

※以下のスケジュール例は簡潔にするため、1ヶ月をすべて4週として考えます。

権利関係から始める場合の1年の勉強スケジュール(例)
勉強時期単元
10月
第3週意思表示
制限行為能力者
第4週時効
代理
11月
第1週債務不履行
危険負担
弁済
第2週契約不適合責任
相続
第3週物権変動
不動産登記法
第4週抵当権
保証・連帯債務
12月
第1週共有
区分所有法
第2週賃貸借
第3週借地借家法(借家)
第4週借地借家法(借地)
1月
第1週不法行為
請負
委任
第2週債権譲渡
相殺
民法その他
第3週宅建業の意味
事務所の設置
免許
第4週事務所以外の場所の規制
宅建士
営業保証金
2月
第1週弁済業務保証金
媒介・代理契約
広告等の規制
第2週重要事項説明
37条書面
第3週その他規制
自ら売主制限
第4週住宅瑕疵担保履行法
報酬額の制限
監督・罰則
3月
第1週都市計画法(前半)
第2週都市計画法(後半)
第3週建築基準法(前半)
第4週建築基準法(後半)
4月
第1週国土利用計画法
農地法
第2週土地区画整理法
第3週盛土規制法
地価公示法
第4週不動産関係評価基準
5月
第1週
第2週その他(5点免除)
第3週全範囲の総復習
第4週全範囲の総復習
6月
第1週全範囲の総復習
第2週全範囲の総復習
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
7月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問2年分
第3週年度別過去問2年分
第4週年度別過去問2年分
8月
第1週年度別過去問2年分
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
9月
第1週年度別過去問総復習
第2週年度別過去問総復習
第3週年度別過去問総復習
第4週年度別過去問総復習
10月
第1週予想問題集4回分
第2週予想問題集4回分
第3週~本番まで全ての総復習

⑤スケジュール例の解説

このスケジュール表は、「その通りに動けば合格する」という魔法の表ではありません。
“今日は何をやるか”で迷わず、毎週同じ手順(理解→過去問→解き直し)で積み上げるためのガイドです。
12ヶ月は時間がある分、ズレが表面化しにくいのが落とし穴です。

・復習が薄いまま先に進む
・過去問に入るタイミングが曖昧になる
・分野配分がじわじわ崩れても気づきにくい

このズレが静かに積み上がると、後半で伸びません。

この表の目的

目的は「予定通りに進むこと」ではなく、点が伸びる回転(理解→過去問→解き直し)を止めないことです。
長い期間ほど止まっていても気づきにくいので、最初から手順を固定します。

使い方(毎週やること)

・今週の範囲をテキストで理解する
・その週のうちに該当範囲の過去問に触れ、「解ける状態」に寄せる(間違いは解き直す)

※「テキストを読んだら終わり」にしない。
※「できるようになったか」は、過去問でしか確認できません。

週1回だけ確認すること

・今週の範囲の過去問で、正答率を確認したか
・間違いの理由を言語化できるか
・同じミスを翌週も踏んでいないか(解き直して回収できているか)

12ヶ月で一番多い失速パターン

一番危険なのは、「読む→分かった気→次へ」です。
この表は“消化の確認”ではなく、理解→過去問→解き直しの回転を作るために使ってください。

⑥勉強時間の目安

12ヶ月は1日の負荷を軽くできますが、「薄く長く」になると復習が回らず後半で伸びません。“週の回転(理解→演習→復習)”が回る時間配分を前提にしてください。

インプット期(テキスト+分野別過去問)
・独学:1日 1〜1.5時間(週 7〜10時間)
・通信講座・個別指導:1日 30分〜1時間(週 5〜7時間)
・目安量:週 40〜60ページ/過去問 15〜25問

アウトプット期(年度別過去問/50問形式)
・1日 1.5時間前後(週 10〜12時間)
・目安:週 1〜2回分(解き直し込み)

直前期(予想問題・総復習)
・1日 2時間前後

⑦まとめ

このスケジュール表は、「予定を守ること」よりも、点が伸びる手順(理解→演習→復習)が回っているかを確認するためのものです。勉強期間が長くても短くても、失速する人に共通しているのは「努力不足」ではなく、回転が止まっているのに気づけないことです。
特に崩れやすいのは次の3つです。

・テキスト中心になって、過去問が後回しになっている
・復習が“まとめてやる”になり、解き直しが積み上がらない
・過去問に入ってから、反復の回数が足りない(解いたままになっている)

逆に言うと、毎週やることはシンプルです。

・今週の範囲は、今週のうちに過去問で確認する
・間違えた問題は、翌週以降も触れる前提で残す
・「やった」ではなく「解ける状態」に寄せる

ここが回っていれば、どの勉強期間でも後半で伸びます。回っていなければ、どれだけ予定通りに進んでも点は安定しません。もし今、

「このペースで間に合うのか」
「過去問に入るタイミングが合っているのか」
「復習が積み上がっている実感がない」

このどれかが少しでもあるなら、一度だけ“現在地”を整理してから進めると、その後の迷いが消えます。

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